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障害者雇用セミナー・レポート

開催日時:2008年2月27日(水)19時00分〜20時30分
場所:大田商工会議所2階 会議室

市内外の企業・機関から43名の参加がありました。たくさんのご参加ありがとうございました。

内容:

1.障害者就労支援センターとは?
【当センタージョブ亀の子 就労支援ワーカー 山内将高】

就労支援センターの説明と、企業からの相談も随時受け付けていることをお伝えいたしました。

2.『職場での実習の有効性について』
島根西部障害者就業・生活支援センターレント 課長 小倉広文様】

事業所での職場実習の受け入れをすることで、本人を把握してもらうこと、障害者にできる業務の発掘をしてもらうこと、障害者のイメージを変えてもらうこと等を、データや事例を示しながら分かりやすくお話し頂きました。

3.講演『企業で障害者を受け入れるためには』
有限会社カネコウ中川  代表取締役社長 中川宏様】

現在4名の知的障害者を雇用する職場の状況や、過去の知的・精神障害者の雇用経験から会社現場での良い点、大変な点を分かりやすくお話し頂きました。

以下に概要を掲載します。

まず、障害者を受け入れるためには、本人のことをよく知ること。支援者に根掘り葉掘り聴くことで、いいことも悪いことも知っておくことが大事。

 実習の受け入れをするときには、何をやってもらうのか決めておいてください。
カネコウ中川では、受け入れるため(雇用も含む)の最低基準は「生活の安定」「作業に耐えられる体力」「危険回避能力」が必要と考えている。知的障害者の場合は、健常者と一緒のレベルの能力を求めるのは無理。健常者の能力アップを図ることも1つの目的として補助的な仕事(単純作業)をしてもらっている。ただし、補助的な単純作業も立派な業務であり決して簡単なものではない。

受け入れに関しては支援制度や助成金を利用させてもらう。雇用した後でも、心は大変痛むが、最低賃金除外申請をさせてもらうケースもある。本当なら最低賃金以上の給与をお支払いしての雇用をしたいが、知的障害の場合基準の能力まで達しないのでいたしかたない。また、助成金自体は儲けにはならないことを分かってほしい。あくまでも、最初の慣れるまでや教えるのに時間がかかるための助成という準備金と捉えてほしい。

現在4名の知的障害者を雇っているが、知的障害者は精神障害者や身体障害者とは労働面を考えると違う。精神障害は、風邪を引いたようなものでもともとの能力が高い方もたくさんおられる。強いプレッシャーを与えたり、人間関係に気をつけたりすれば仕事はできる方が多い。

知的障害やはそうはいかない。健常者が1年かかるところを10年かかる。しかし、全く成長をしていないのではなく、ゆっくりだが成長はしている。時には、ガス抜き(気分転換)が必要。そこを分かってほしい。

知的障害者を受け入れて良かったことは、健常者の補助的業務で力を発揮すること。休んだ時に、いたほうが助かると思った瞬間。少しずつ成長する姿がみられること。何ヶ月かして、当人が「会社に来れてよかった」と言ってくれた瞬間。まず、従業員の理解が必要だが、当社はみな理解してくれており助かっている。

最後に...。
知的障害者を雇うと健常者の方がおかしい? と思うことがある。世の中は、少人数を障害だととらえる流れがあり、たまたま知的障害だったり、たまたま対人関係が苦手だったがためだけで障害者と決め付けてしまっている。嘘をついたり、だましたりする健常者の方がおかしいと感じることがある。
     
今後、ちょっとやってみようかと思われたら、是非実習からはじめてみてはいかがでしょう。

4.障害者を受け入れるにあたっての支援制度・助成金制度の説明
【石見大田公共職業安定所 丸浩司様】

トライアル雇用、特定求職者雇用開発助成金等についてご説明頂きました。

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コメント(4)

セミナーに参加させて頂きました。

障害者雇用というものについて全く知識がなく参加しましたが、中川社長のお話がとても分かりやすく、実際に我々が思っている雇用する側の様々な不安点について的確にお話し頂き、聞いていて目からウロコが落ちる思いでした。

過去当社では障害者雇用を行った実績はありますが、今はなかなか難しいです。ただ今後も求人の際には検討材料の一つに入れたいと思っています。

とても充実したセミナーだったと思います。ありがとうございました。

ご返答ありがとうございます。
障害者の雇用や実習の受け入れについて、検討また理解いた
だき大変嬉しく思いますし、何よりも当事者の皆さんも喜ん
でいると思います。
今回のようなセミナーは今後も開催していきたいと考えてお
りますので是非御参加下さい。

僕は統合失調症です。自立支援を受給してます。通勤手段もないし人間関係の構築が苦手で仕事が続くか心配で何年も家に引きこもってます。雇ってくれる所があれば就職したいのですが。

書き込みありがとうございます。
就職する為にどんな方法や手段があるのかお手伝いさせていただきます。一緒に考えていきませんか?
統合失調症の方で、一般就労をされている方もおられますし、現在就職を目指して、福祉施設で訓練(リハビリ)をされている方もおられます。その辺は安心してください。
また、長い間家におられた方でも少しずつ人と会いながら人間関係の構築をされている方や学ぶ場所もあります。
事業所(企業)でも障がいを持っていても、障がいのことを理解されている事業所やこれから知っていこうとされている事業所も増えてきています。

障がいを持っていてもひとりの人間として働きたいという気持ちは自然なものです。ひとりで解決できないことは、ちょっと他の方に手を差し伸べてみませんか?すぐにとは言い切れませんが、きっと就職に向けて前進していくはずです。
まずは、お話から始めてみませんか。
お返事お待ちしています。    
                ジョブ亀の子 山内

 電話(0854)84-0271 
 e-mail job-kame@kamenoko.jp


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