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平成20年度第1回島根県障害者就労支援センター連絡会議・レポート

日時:平成20年7月29日(火)13時30分〜16時30分
会場:大田商工会議所
主催:社会福祉法人亀の子 島根県障害者就労支援センタージョブ亀の子

内容:
1.挨拶 
社会福祉法人亀の子 理事長 森山賢勝

2.島根県障害者就労支援センター「ジョブ亀の子」登録・利用状況報告

3.障害者福祉・雇用に関する情勢報告
① 島根県健康福祉部障害者福祉課

・障害者ステップアップ就労支援事業の説明
・障害者就労支援推進会議の説明
・就労支援ネットワーク構築事業の説明 ほか

② 島根県商工労働部雇用政策課・出雲高等技術校

・障害者委託訓練の案内と実施状況説明・・・今年度現時点で6ケース実施
・介護サービス科の案内・・・平成21年度も実施予定

③ 島根障害者職業センター

・職業評価、職業準備支援、ジョブコーチについて説明
 ・・・大田圏域でも対象者がいれば、どんどん使ってほしい

④ 島根県雇用促進協会

・グループ就労訓練についての説明

⑤ 石見大田公共職業安定所

・ハローワーク石見大田管内の障害者雇用状況の説明
・好事例の状況報告

4.質疑応答
Q:平成20年度松江で開催された「だんだん談議」の出席者の内訳(関係者・企業等)はどうだったか?
A:
内訳人数までは分からないが、平成20年度は、松江圏域で開催予定。

Q:障害者委託訓練で、うまくいったケースとうまくいかなかったケースはどんなことがあるか?
A:
うまくいったケースは、委託訓練を実施する前に、職場実習等で本人と事業所のマッチングがある程度できていると、訓練も順調にいくし就職にもつながりやすい傾向あり。
うまくいかなかったケースは、気持ちの波が大きい方で、落ち込んだ時にモチベーションが下がり訓練終了となったケースあり。
(この質問に対する意見)
ケースに応じて何の制度が本人にとって有効かを、ケース会議等でしっかり議論した上で利用していくことが大切。
養護学校卒業後に、障害者委託訓練を利用した方もおられたので相談してほしい。

Q:どこの事業所に訓練担当者がおられるのかということが分かりますか?
A:
誰が職業生活員の研修を受けられたかは分かります。

5.グループディスカッション
目的:
大田圏域は大田市と邑智郡と広域にわたり、障害者雇用についての課題も多々あるかと感じる。その為、関係機関が集まる連絡会議の場で、一度課題を整理し解決方法を話しあうことで、関係機関の取り組みを知ること、つながりを密にすること、また就労支援についての課題を共通認識し各関係機関が取り組みを行いやすくすることを目的とする。

内容:
①「一般就労を目指す障害者に身に付けてもらいたいことは何か?」
②「障害者を受け入れてみようという意識を企業に持ってもらう為には、関係機関にどんな取り組みができるか?」

報告:
上記2つの課題について、3グループに分かれて話し合いをしました。皆さん、積極的に意見を出し合い、他関係機関の考えや取り組みを聴くことにより、関係機関同士のつながりが少しでもできたのではないでしょうか。また、話し合った内容をそれぞれ持ち帰り、今後の支援やネットワーク作りに生かせてもらえればと考えております。話し合いでの意見は下記の通りです。
  
課題① 「一般就労を目指す障害者に身につけてほしいことは何か」

障害の特性、レベル差によっても課題は変わってくるが、障害者に限らず企業は「挨拶のできる人」「マナーの守れる人」を求められるといった声が聞かれた。他にも3つのグループで共通して下記の項目については身につけてほしいという意見があった。

・ 挨拶、返事(明るく大きな声で)
・ 休まない、遅刻しないこと(休む、遅れる場合なら早めに連絡)
・ 報・連・相(わからないことは自分から聞く)
・ コミュニケーション(孤立しないこと)
・ 生活リズム(睡眠、服薬管理等)
・ 身だしなみ

これらを身につけるためには訓練が必要であり、家族や支援者の関わり、当事者との信頼関係をきちんと作ることが大切だということで意見がまとまった。

また様々な機関のそれぞれの立場から考える下記のような意見もあった。

・ 自分で考えて、行動できることが大事
・ 就労とは責任、義務がついてくることをわかってもらう
・ 様々な支援機関を利用できる「術」を身につけてほしい
・ 障害を隠さずに就労してほしい(支援、制度を利用し易くなる)
・ 差別に負けない強い力をつけること

就労支援を行っていく上で、大田圏域として「これだけは身につけてもらおう」という共通のキーワードのようなものがあると、関係機関の横のつながりも密になるかもしれない。その辺は今後の、一つの案として考えていきたい。                         

課題② 「障害者を受け入れてみようという意識を企業にもってもらうためには、関係機関にどんな取り組みができるか」

3つのグループとも障害者雇用や支援制度について企業に周知していくことが必要だと
考える中で、そのためには何ができるか考えてみた。

・ 企業セミナー(実習受け入れ先や受け入れ事業主からの成功事例など)
・ 何人かのグループ(ユニット)での実習受け入れを提案する
・ 職場実習で個人をしっかり見てもらうこと 
・ 養護学校の過去の実習先の開拓
・ 支援者が在学中の実習から関わることによって企業との関わりも作っておく
・ 関係機関が集まる場に企業にも参加してもらう
・ 企業を集めて話し合う場をつくる(ニーズを把握する)

実際に雇用する側の企業と実際に働く障害者、それを支援する支援者とが日ごろの業務やイベントなどに参加することによって関わる機会を積極的に作っていくことが大切だと思う。

今回のグループディスカッションで出していただいたたくさんの貴重なご意見を今後の大田圏域の就労支援に活かしていきたいと思います。
ご参加いただいた関係機関の皆様、本当にありがとうございました。

連絡会議の様子連絡会議の様子連絡会議の様子

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