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平成21年度 第1回障害者就業・生活支援センター事業連絡会議 レポート

日時:平成21年6月25日(木)13時30分〜16時00分
会場:島根中央地域職業訓練センター
主催:大田障害者就業・生活支援センタージョブ亀の子
参加者:32機関34名 スタッフ4名  合計38名参加

内容:
1.挨拶
 大田障害者就業・生活支援センタージョブ亀の子 所長 山内 将高

2.大田障害者就業・生活支援センタージョブ亀の子 登録・利用状況報告
 ①平成21年度5月31日現在の状況を説明
 ②平成21年度島根県障害者就労支援ネットワーク構築事業の計画について説明

3.障害者福祉・雇用の情勢報告
 ① 石見大田公共職業安定所  小村様
   ・ハローワーク石見大田管内の障害者雇用状況の報告
 ② 浜田公共職業安定所川本出張所  三島様
   ・ハローワーク川本管内の障害者雇用状況の報告
 ③ 島根労働局 職業安定部職業対策課 佐々木様
   ・障害者雇用納付金制度の拡大について
   ・障害者の短時間労働への対応について
   ・特定求職者雇用開発助成金の拡充について
   ・障害者雇用ファーストステップ奨励金の創設  ほか
 ④ 島根県健康福祉部 障害者福祉課
   ・障害者チャレンジ事業についてジョブ亀の子山内より説明
 ⑤ 大田市 社会福祉課 森井様
   ・平成21年度上半期における、大田市自立支援連絡会 就労支援部会の取り組みについて報告
   ・現在、大田市役所内各課に障害者の職場実習の受け入れについてのアンケート実施
    各課での職場実習受け入れと将来的には雇用に結び付けたい
 ⑥ 島根障害者職業センター 緒方様
   ・就業支援基礎研修の案内
   ・大田圏域におけるジョブコーチ設置について、各法人に設置のお願い   
 ⑦ 島根県商工労働部 雇用政策課 加納様
   ・障害者委託訓練の案内
   ・実施状況資料提示(出雲高等技術校及び浜田高等技術校の実績)
 ⑧ 島根県雇用促進協会 安達様
   ・雇用促進協会の障害者支援、助成金、各種貸し出し機器の案内
 ⑨ 愛香園 三浦様
   ・今年度施設体系の移行:就労移行支援事業6名
    職場実習や施設外作業を実施して一般就労に向けてのスキルを高めている。

4.グループディスカッション
内容
 『一般就労を目指す障がい者の働く意欲の向上と維持について』

報告
上記の内容について、4グループに分かれ話し合いをしました。様々な立場の皆さんから、日頃実践している取り組みや考えを積極的に出してもらい、よいディスカッションになりました。ただ、内容が大きすぎてまとめにくかったようです。その点は今後の課題です。
 なお、限られた時間でしたが、各関係機関同士のつながりができたこと。また、今後の就労支援に少しでも役に立てていただければと思います。

以下、話し合いから出てきた意見です。
      
意見(※主な意見を抽出しています)
(A・B・Cグループ)


  • 養護学校では1日6時間週30時間の作業学習を行っている。木工班、農業班、紙すき班があるが、最大の目的は作業内容の習得よりも作業を通じて「働く力」を養うこと。具体的には、「あいさつ」「返事」「持続力」などの働く為に必要なことを学ぶ。その中で、働く意味を学び意欲の向上、維持をしていく取り組みをしている。

  • 就労移行支援事業所の所属メンバーは、働きたいという気持ちがある人が前提。月2回の就労移行勉強会の実施、日頃の作業訓練の中で「働くスキル」を学ぶこと、職場実習によ る社会経験などを通じて、働く意欲の向上とモチベーションの維持をしている。

  • 働く為には、「社会人としてのマナーが身についているか」「コミュニケーション能力が      充分かどうか」を見極め、本物の職場に近い環境で施設内作業を行うことでモチベーションを維持する。また、就職後の生活支援をしっかりしないと就労継続、モチベーション維持は難しい。

  • 登録時、アセスメント時に「何のために働きたいのか」目的をはっきりする。職場実習にや複数人数による実習でお互いの意欲を高める。

  • 障害者委託訓練において、訓練期間中に定期的に本人との面談を行い、声がけや悩みを聴くことで、モチベーションを維持してもらう。

  • 事業所内にキーパーソンがいると安心して仕事ができる。

  • HWでの求職中は意欲が高いが、就職した後で仕事のモチベーションが下がる。事業所内の本人への理解や環境もしっかり構築しないと、本人の働く意欲が低下する可能性あり。

  • 一般就労を目指すメンバーで、生活習慣ができていないケースがあった。定期的な家庭訪問で少しずつ生活を見直すことで、小さな自信が積み重なり働く意欲もできてきた。生活力を見直すことも大切。

  • 職場実習において、事業主も「これだけは任せられる」、本人も「これだけできた」という、お互いに「やればできる」という自信の積み重ねと達成感で意欲も高まる。

  • モチベーションの維持は、職員の我々にも言えること。我々がどうモチベーションの維持をしていくかが、障がい者の就労に照らし合わせてみてはどうか。

  • 余暇の充実やガス抜きも、仕事のモチベーション維持につながるのではないか。当事者同士の会を作り余暇活動の充実をしている。

  • 様々な体験をしないと理解や意識向上は難しい。幼い時より、お金の必要性を感じてもら 
    うために家庭内で金銭管理を本人にしてもらうようにしている。お金がないと生きていけないことを体感してもらう。

  • 精神障害者・知的障害者の方のモチベーションの上げ方で、まずは話を聴くことから始め人間関係を築いていく。そして作業ができた時にはしっかり褒め、本人の作業能力と気持ちを伸ばしていく。また、本人のできることを見つけていく。


(Dグループ)
Dグループでは、「一般就労に向けた取り組みに各施設で努力をしているが、受け入れ側(企業)に厳しい状況があるため、どう企業に働きかければ雇用が広がるか」について話し合いを持たれる。

  • 56名以上の事業所内に障がい者に対する支援員を配置。

  • 雇用促進協会を通じて啓発していく。

  • 大田市、邑智郡に大手企業がない、そのためどのように働きかけをすればいいのか分からない。

  • 業績が伸びている企業に働きかけるようにすればいい。またその企業に対してどのように開拓していくのか工夫が必要。

  • 邑智郡内での厳しさは、企業数の少なさ。森林組合やしいたけ栽培の企業は規模が大きいが交通手段がない。通勤できる方でないと就労できない現状あり。一機関だけの職場開拓は難しい。様々な機関との連携が必要である。

  • HWの6/1調査(雇用率達成調査)をもとに、求人開拓相談員により職場開拓をしている。チーム支援という形で個別の調査票をもとに企業にお願いをしている。それを踏まえて各種制度を利用して常用雇用に結びつける。


今回のグループディスカッションで出していただいたたくさんの貴重なご意見を今後の大田圏域の就労支援に活かしていきたいと思います。
ご参加いただいた関係機関の皆様、本当にありがとうございました。

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