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平成22年度 第1回障害者就業・生活支援センター事業連絡会議 レポート

日時:平成22年6月24日(木)13時30分〜16時30分
会場:島根中央地域職業訓練センター
主催:大田障害者就業・生活支援センタージョブ亀の子
参加者:35名 スタッフ4名  合計39名参加

内容:
1.挨拶
 大田障害者就業・生活支援センタージョブ亀の子 所長 山内 将高

2.大田障害者就業・生活支援センタージョブ亀の子 状況報告
 ①平成22年5月31日現在の状況を説明
 ②平成22年度大田障害者就業・生活支援センター年間計画について説明

3.情報提供
 ① 島根労働局 職業対策課 佐々木様
   ・島根県内の就職件数・求職申込件数・解雇者件数について
   ・障害者雇用に関する制度の改正について
   ・各種助成金の案内
 ② 島根県 障がい者福祉 武田様
   ・島根県内の障がい者雇用に関するデータについて
   ・H22年度障がい者福祉課 就労関係事業について
 ③ 石見大田公共職業安定所 小村様
   ・ハローワーク石見大田管内の障害者雇用状況の報告
 ④ 浜田公共職業安定所川本出張所  三島様
   ・ ハローワーク川本管内の障害者雇用状況の報告
 ⑤ 大田市役所 社会福祉課 森井様
   ・ 大田市就労支援部会のH22年度の取り組みについて
 ⑥ 島根障害者職業センター 川谷様
   ・ 障害者職業センターのサービスの概要
   ・ 職業リハビリテーションに係る専門的技法の提供のご案内
 ⑦ 島根県 雇用政策課 青木様
   ・ 島根県立高等技術校募集案内
 ⑧ 島根県雇用促進協会 佐藤様
   ・ 島根県障害者技能競技大会参加募集
 ⑨ 島根県立出雲高等技術校 原様
   ・障害者委託訓練実施状況の報告

4.グループワーク
 テーマ「障がい者の就業の継続について」
報告
知的障がい、精神障がい、発達障がいの5つグループに分かれ、就業継続について、意見・悩み・情報交換をしました。学校、施設、行政、医療機関など様々な立場の皆さんより、それぞれの障がい特性を踏まえて幅広く様々な意見や悩みなどを出していただきました。各関係機関とのつながりもでき、大田圏域のネットワークも広がってきているように感じました。今回のグループディスカッションで話し合った内容やつながりを今後の就労支援に活かしていただければと思います。
以下、話し合いから出た意見です。

意見
(知的グループ)


  • 就労継続のためには生活の基盤がないと難しい。

  • 都会で長年働いて、60歳くらいで田舎に帰ってきて地域で過ごす場所がない方がいる。自分から動かれることがないため、色々なところと関わりが持てない。

  • 施設で訓練していると一時期はモチベーションが高まっても、時間が経つとすぐ落ちてしまう。就労してからの厳しさをイメージできない方が多い。就労してからもモチベーションの維持が課題だと感じる。

  • 一度就労して失敗すると、次にチャレンジするのに勇気がいる方もいる。

  • 本人は喜んで働いていても、企業が我慢してしまっているところがある場合もある。双方の気持ちにズレがある。

  • ただお金がもらえるからだけではなく、なぜ働きたいのかをしっかり持っていないと継続は難しい。

  • 仕事はいいけれど休憩時間がつらい人もいる。キーパーソンが必要。

  • 色々な実習先に行くよりも、一つの事業所に長期間行く方が関係づくりもできるし、ご本人も慣れていける。就労後にも定着しやすいと思う。

  • みんなと仕事ができて楽しいというのがあるからがんばれる。

(精神グループ)


  • 職場との連携が大切だが、綿密な連携が難しいのが現状。そうすると、本人から相談されてもすぐ対応できない、又なかなか悩みを言ってくれない。

  • 事業所の理解はあり、従業員とも仲がいいが、仕事に慣れてから順調すぎて仕事が早く終わり、休憩が長くなってしまい事業所から指摘を受けたケースがあった。

  • 短時間からスタートしていく必要性が高いので、事業主に障がい特性の理解を持っていただくのが大切。

  • 定期的な訪問だけでは、本人にSOSが見えにくい。できる人ほど余計に気を遣って相談できずためこんでしまう。本人にSOSのサインを確認しておき、事業所へ伝える。サインが見えたらすぐ相談してもらうと良いのでは。

  • 日誌などを交換日記のようにして、家族、事業所、支援機関、本人で気づいたこと共有していくことでサインに気づけるようにするのはどうだろうか。又、日誌をコミュニケーションの一つとして、関係を築く。それにより、声かけや励ましが増えて本人の活力につながる。

  • 現場で一緒に仕事をする人に特性を理解していただくのが大切。現場で間近に見てもらえるキーパーソンが必要。

  • 障がいが見えにくいため、きっちり特性等を伝えておかないと問題が発覚するのは大きくなってから。そうなってからでは、本人が続けづらくなってしまうだけでなく、後々その事業所が障がい者の受け入れに消極的になってしまう。最初にハードルをあげてしまうようでも正直に伝えるようにするのが大事。

  • 継続できなかった事例として、最初の1ヶ月位は休むこともなかった。その時に頑張りすぎた。事業所の障がいの理解が少なかった。とけこめなかった。就職する前に長期の実習を行い、適応できるかどうかを見るのも大切。理解者の有無が継続の鍵。

  • 継続できた事例として、職場の理解が深く、女性が多い職場。

  • 精神障がい者が起こした事件等で、差別や偏見の目がより厳しくなっている。イメージの固定化がされている。

  • 我々支援者が周知していき、媒介になっていく必要がある。

(発達グループ)


  • ショッピングセンターで就労している方の事例

    自分のやり方にこだわりがあり、不満があるとキレる。月に1回定例会を行い、本人も交えて話し合っている。

    振り返りの場を設け、信頼関係の構築をはかる。障がいとしての理解を得ることが大切。又、金銭管理も支援しており、気になって仕事に差し支える場合がある。

  • うつ病を抱えている方の事例 卵の選別の仕事で、確認行動が多く卵が割れてしまうこともある。がんばりたいという気持ちは強いが、うまく表現できない。それは性格からなのか、障がいからなのか分かりにくい。

  • ウインドさんとの連携が重要になってくる。

  • 周囲の理解、自己理解・受容がすすんでいない。冗談が通じず、注意したり。

  • 発達といっても、二次障害も重複している方も多い。相談支援事業所との連携も大事。一生懸命さの評価は見逃してはいけない。

  • マクドナルドでは、視覚的マニュアルを使っている。

  • 実際は色々できるのに、障がいの偏りによってできなくなっていることがある。

  • 私たちの支援は、キーマンと作って話し合う。連絡、仲介。
  • 職場環境の変化を常にキャッチして対応する必要がある。

  • 企業との連携もだが、余暇の居場所の支援。友人関係のつまずき、集まる会などを自分では探せない方が多い。

今回情報提供いただいたたくさんの貴重なご意見を今後の大田圏域の就労支援に活かしていきたいと思います。ご参加いただいた関係機関の皆様、本当にありがとうございました。

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