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平成26年度島根県障がい者就労支援ネットワーク強化・充実事業 新居浜視察研修 レポート

1.日 時:平成26年12月9日(火)〜10日(水)

2.視察先:
      ①社会福祉法人三恵会 やすらぎの郷
      ②株式会社キャリアサポート(住友化学㈱)
      ③就労継続支援A型事業所クック・チャム ばぁばのお昼ごはん
      ④就労継続支援A型事業所 スマイルラボ
      ⑤新居浜市総合福祉センター
       ・自立支援協議会はたらく部会参加

3.参加者:10名

4.主 催:大田障がい者就業・生活支援センタージョブ亀の子

5.視察報告:

①社会福祉法人三恵会

 三恵会 やすらぎの郷の伊藤様より施設の概要をお話していただく。
やすらぎの郷の中に、「きぼうの苑」(老人福祉施設)、「あゆみ苑」(障害者支援施設)、「ケアハウス」(入居)などがあり、児童障がいのある方から、高齢者までを見ることが出来る総合施設。一家で利用されている方、兄弟で入所されている方などおられる、合同行事もあるので、お互いのことを知ることが出来るという利点がある。
きぼうの苑の障がい者雇用についてお話をいただく。
Yさん(男性)は、てんかんがあり精神保健福祉手帳2級を持っておられる。話すことは好きだがコミュニケーションが苦手。手すり拭き、床掃除、車椅子の掃除などされている。
最初ジョブコーチ支援が入って、仕事のやり方の指導があった、今は月、1~2回程度フォローアップに入ってもらっている。
Kさん(女性)は、聴覚、視覚障害がある方だが、シーツ交換をしてもらうと、他の職員顔負けで、きれいでスピードがあると感心される。コミュニケーションの取り方は唇の動きをみて理解されている。実際のシーツ交換の様子も見せていただき見学者一同拍手喝采だった。
雇用のきっかけは、もともと障がい者の雇用はされていたが、他の施設でも雇用を、という声があり、ハローワークに相談したところ12名施設見学に来られ、その中からYさん、Kさんの2名が雇用になったと言うことだった。

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②株式会社キャリアサポート(住友化学㈱)

住友化学株式会社 総務部 近藤様から会社概要、障がい者雇用についてお話しいただく。
事業内容は自動車の内臓部品、農業、テレビの液晶など、別子銅山で排出ガスによる環境問題から、ディーゼル車向け排出ガス浄化装置を作るきっかけとなった。
㈱キャリアサーポートでは障がい者雇用を2名(男性)されている。
仕事内容は住友化学の環境整備。
雇用のきっかけは、敷地内の新規事業として厚生施設の緑化のための人材が必要となり障がい者就労・生活支援センターエールに相談したところ2名(47歳と36歳の男性)紹介されたと言うことだった。キーパーソンの曽我部様から障がい者雇用についてお話しいただく。
最初は何もないところからのスタートで、掃除道具を収納する倉庫、用具なども他からもらって使うようにしていた。働く為に健康管理は大切なことで体力作りの為ラジオ体操を取り入れておられる。仕事の開始前後、休憩の前後にラジオ体操を行いメリハリをつけておられた。
雨が降ればハウスの中の作業や趣味の園芸のビデオを見て意識を高める工夫をされている。
現在曽我部様が担当されているが、担当が変わった時にお二人がどうなるか心配とは言っておられた。お二人の方を父親のようにやさしく見守っているところが印象的だった。

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③就労継続支援A型事業所クック・チャム ばぁばの昼ごはん

昼食を、ばぁばの昼ごはんでいただく。クック・チャムはA型事業所、就労移行があるという事だった。おすすめスープカレーを注文される方、からあげ定食、お魚定食、などお値段は手ごろで、でもボリュームがあって全員大満足だった。
注文を取ってくださる方、運んでくださる方は障害のある方でみなさん頑張っておられた。

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④就労継続支援A型事業所 スマイルラボ

事業内容は、内職で封筒をビニールに入れる作業やバイクの部品を仕入れて掃除しそれをオークションで販売することや、しいたけ栽培。
バイク部品は安いもので100円、高いもので5万円するものもあるという。
シイタケ栽培ではハウス2棟の中にブロックの菌床が4000個あり、収穫し収入にされている。
菌床からきのこが出ない場合には、水につけてショックを与えるとまた伸びてくるという。
休みの日は職員が収穫するが、休みは年間で5日間くらいしかないと言う事だった。

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⑤自立支援部会はたらく部会

新居浜市自立支援協議会はたらく部会に参加させていただく。働く部会の構成メンバーは、A型、B型、移行、ハローワーク、相談支援、障がい者就業・生活支援センターと今回参加者は17名参加。12月2日に行われた障がい者就労支援ネットワーク強化・充実事業、「障がい者が活躍する企業は発展している!」のフォーラムの反省会だったが、企業から35社の参加がありフォーラム後新規の事業所から、障がい者の雇用を考えてみたいと声があがったという。
お互いの意見交換会で大田市自立支援協議会、就労支援部会のとりくみを、大田市役所 社会福祉課 岩谷主任主事にお話していただき、社会福祉法人亀の子の事業概要とジョブ亀の子の説明なども行った。
はたらく部会が終了後、障がい者就業・生活支援センター エールさんと情報交換する。
社会福祉法人わかば会 障がい者就業・生活支援センター エールの支援対象圏域の人口は西条市、113,022人  新居浜市、123,476人 登録人数は10月末で336人、特別支援学校卒業生が多いので知的の障がいがある方の登録の方が多いと言うことだった。
スタートは平成23年度、就労支援ワーカー2名 生活支援ワーカー1名 パート1名 の4名で活動されている。
在職者の交流会の話や、大田市の部会での実習については新たに実習受け入れしていただいた企業には大田市市長名で感謝状を送っている等の話しをさせていただく。

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最後に 去年の島根県障がい者就労支援ネットワーク強化・充実事業で、就労支援(A型)事業所スマイルラボの渡邊様にご講演していただいたご縁がきっかけで、今回新居浜市の先進地視察が実現することとなった。今回新居浜市の2事業所、2施設、そしてそこで働く方たちを見て、障がいの特性、個人の特徴を考慮して雇用されうまくマッチングしている所が印象的だった。

新居浜市の障がい者就業・生活支援センター エールの職員の皆様には年末のお忙しい中、視察研修の段取りから当日の案内や説明まで、大変お世話になりました。ありがとうございました。

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